2016年2月6日(土)、博多南駅前ビルの4階で那珂川町ボランティア支援センター「くるりんボ」による「えんがわカフェ」が開催されました。「今日は縁側日和 ~まちづくりについてはなそう~」というタイトルで、行政と住民、NPO、ボランティア、企業などの『協働』を進めていくために、まず、お互い会って話をする場としてのスタートです。こととば那珂川もそのプレーヤーの一人として参加しました。
当日は、那珂川町役場の方やNPO・ボランティアの方が45名参加され、本当に生き生きとした対話の場が生まれていたように思います。
まず最初に、NPO法人ドネルモの宮田智史さんの進行で、「えんがわカフェ」の主旨が説明されました。キーワードは、「協働」。「協働」とは、自分たちだけでできないことをみんなで一緒にすることです。
なぜ「協働」が必要なのか?
①行政だけでは担いきれないほどニーズが多様化している、②私の思いはみんなの願いかもしれない、③「住む」まちから「暮らす」まちへ
いろいろと悩んでいることや困っていることも、多くの場合、同じようなことを考えている人がいるわけです。そういった方と出会い、話をすることで、解決の糸口が見つかってくるかもしれません。
続いて、NPO法人福岡すまいの会の服部広隆さんよりホームレス支援のお話がありました。ホームレス支援という社会的な課題にいち早く取り組んだのはNPOなどの非営利組織で、その後、ホームレス自立支援法などが制定され、行政も動き始めたということです。つまり社会的課題が行政課題となって、現在では様々な支援が始まったという事例です。
また、当初の活動は、ホームレスの方に住まいを提供することでしたが、入居支援の後は、就業支援であったり、さらに生活の見守りや人生の終焉などにも続いていくとのこと。本質的な支援の難しさを感じました。
さて、次は、那珂川町の行政課題として、那珂川町役場産業課の福田良介さんより「観光」のテーマがあげられました。那珂川町には「観光課」や「観光協会」というものがありません。しかし、観光資源となる地域の歴史や魅力はたくさんあります。今後、人口が減少していく中で、交流人口を増やすことは非常に大切なことで、観光などをきっかけに訪れた方が、那珂川町のファンになり「定住」へつながるかもしれません。
そして、こういった活動こそ、行政だけで取り組むのではなく、企業やNPO、ボランティアをはじめとした地域住民が「自分ごと」の地域課題として取り組んでいけるようになるといいわけです。
そして、ワールド・カフェが始まりました。「①那珂川町で今行われている活動が広がっていくには何が必要か?」、「②町外の人が那珂川町で3,000円以上お金を使用するためのアイデアや観光資源は?」、「③那珂川町で協働のまちづくりを実現するために必要な意識や行動は?」の3つのテーマが設定されました。
ワールド・カフェでは、皆さん、それぞれの立場から思い思いの意見を述べられ、いい対話の時間が生まれていました。ああしたら、こうしたらというアイデアもどんどん出てきました。今後、こういった社会的課題や行政課題を解決に導く動きには、当事者性が高まり、具体的な活動を生み出していくかがカギになるわけですが、「こととば那珂川」が、まさにそういった動きを、博多南駅前ビルから引っ張っていくべきだなと改めて感じました!
その後の交流会ではバレンタインを意識したチョコフォンデュのカフェコーナーも登場し、たいへん盛り上がりました!