【report】どう変わる？どんな場ができる？デザイントークVol.3 ハコづくり編

こととば那珂川が拠点とする博多南駅前ビルの
改修計画がいよいよスタートします。
それに先駆けて開催されたのが、こととばデザイントークVol.3【ハコづくり編】。
今回、建物全体の改修デザインを手がけられる
株式会社スピングラス・アーキテクツ代表の松岡恭子さんと
サインデザインを担当される株式会社イメージゲートの今泉琢磨さんを
ゲストスピーカーにお迎えして、博多南駅前ビルが「どう変わっていくのか？」
「どんな場になるのか？」をお話していただきました。

まずは、那珂川町都市計画課からの挨拶で会のスタートです。
平日の夕方からの開催にもかかわらず、
会場にはまちの方々をはじめたくさんの方が続々と集まってくださいました。
その関心度の高さに、企画を練った私たちこととばメンバーも力が入ります！

写真左から建築家の松岡恭子さんと、デザイナーの今泉琢磨さん。
お二人とも設計やデザインの最終段階でお忙しいなかでしたが、
「ぜひ、まちの方と意見交換できる場を」ということで快く参加いただきました。

福岡だけでなく全国で活躍されている松岡恭子さんですが、
最近の作品では福岡市に昨夏完成した「水上公園SHIP’S GARDEN」は、
福岡市の新名所となっているだけでなく都市景観賞の大賞にも選ばれています。
私たちの身近なところでいえば、福岡のまちで必ず目にする西鉄バスのデザインも
松岡さんらの手がけたプロジェクトです。
そんなプロフィールに続いて、今回の博多南駅前ビルプロポーザルに参加した際の
コンセプトをご紹介いたしました。

コンセプトは、ズバリ「ナカ・イチ」
もうすぐ「市」になる那珂川町。
それにあわせて駅前ビルを「イチ」にしようという考え。
多くの人やモノが行き交う「イチ」という場は、
確かに交流が生まれる駅前ビルには最適なイメージ。
また、賑やかな祝祭空間としても博多南駅前ビルは可能性を感じる場。
「ナカ・イチ」という今回のプロジェクトの柱が、
空間だけでなく場づくりのいろんなイメージも広げてくれそうです。

具体的には、建物の中はどう変わっていくのか？
１Fは情報と交通の発着点「ターミナル」
２Fは屋内外問わず様々な過ごし方ができる「パーク」
３Fはアイデアが生まれるクリエイティブなワークスペース「オフィス」
４Fは町民とつくるグリーンスペース「ファーム」
と、各フロアごとの性格付けもご紹介。
集まってきたみなさんもとても興味深く聞き入っています。

今回の設計で、松岡さんが大事にされているのが「那珂川町らしさ」。
駅前ビルということで、もちろん外から訪れる方も多くいますが、
あくまでも「主役は那珂川町の人たち」と捉えられているそう。
そこで、らしさを大切にした空間づくりのために、
町に何度も足を運んで打ち合わせを重ねていらっしゃいます。

サインデザインを担当する今泉さんからは、
「サインの役割や景観とマッチするデザインとは」
を、デザイナーの立場からわかりやすく、詳しくご紹介していただきました。
また、今回の改修でサインの目指す方向性としてあげられた
「案内・誘導するサイン」と「空間を演出するサイン」の二つの指針には、
みなさんも大いに納得していたようでした。