博多南駅前ビルで平成27年7月よりスタートした「こととば那珂川」も
おかげさまで1周年を迎えることができました。
そこで、この1年間の活動報告と、
駅前ビルと周辺のこれからについて、みなさんと一緒に語る“バ”として、
7月18日(月・祝)の海の日に「こととばサミット」を開催しました。
今回は宮崎県日南市で商店街活性化事業を行っている木藤亮太氏による基調講演、
こととば那珂川の福田忠昭氏からの活動報告、
さらにクロストークでは木藤氏、福田氏に加え
NPOの中間支援などを行っているNPO法人ミディエイドの濱中美紀氏、napsacのデザイナー・イラストレーター諫山直矢氏を迎え、これからの那珂川町についてお話しを伺いました。
20代〜60代といった幅広い世代の方にご参加いただき、
赤ちゃんを連れたお母さんや役場職員の方、
町外のコンサルタント会社に勤められている方など様々でした。
基調講演では、現在宮崎県日南市の油津商店街で
商店街活性事業に取り組む木藤亮太氏にお話しを伺いました。
実は木藤さんは那珂川町の出身。
「次の世代にどうやってまちを継承していくか」をテーマに
お話ししていただくということで、
これからの那珂川町について考える上でも
ヒントになるお話しを聞くことができるのではと、
開催前からわくわくした雰囲気が伝わってきていました。
木藤さんはテナントミックスサポートマネージャーとして
油津商店街の再生事業に携わっています。
この再生事業は2013年から始まり現在4年目を迎えていますが、
それ以前の油津商店街は、賑わいの見られなくなって久しい、
いわゆるシャッター商店街でした。
再生事業を行う上で木藤さんには市からの様々な目標が与えられており、
体制の構築や店舗の誘致などこれまでたくさんの課題を
ひとつずつクリアしてきました。
2016年5月に経済産業省から
「テナントミックスサポートマネージャー木藤氏を中心に、
商店主や市内外の応援者が一丸となり<商店街の空気感>を変えた」
という点が評価され「はばたく商店街」に選出、表彰されています。
(油津商店街について詳しくは気になるヒトとバの「油津視察」をご覧ください。)
#油津視察01 那珂川出身 木藤亮太さんが仕掛ける油津商店街の今
#油津視察02 油津商店街の今〜まち歩き編〜
#油津視察03 油津商店街の今に迫る〜木藤さんの仕事編〜
次の世代にまちを継承していくために一体なにが必要なのか。
古くから続くこだわりの店舗や、スタジオ、情報発信ブース、
日南・油津の食文化を継承し新しく創っていく食堂など
様々な機能を持った空間がつながりあい、
今では商店街は、市民のみなさんの“まちに集ってこんなことがしたい”を実現する
自由な発想で活用できる場となっているそうです。
また、月に2回ほど来航する大型クルーズ船へのおもてなしや、
広島東洋カープのキャンプ地としての利点を活かしたまちの活性化も行われています。
「まちは歯車のように噛み合って進んでいく」ため、
「世代の違う店主たちの交流」によって、
これからずっと先まで町自体が自走していける状態にもっていくことが大切とのこと。
商店街に新店舗を誘致する際に気をつけていることもあるといいます。
それは、業態やターゲット層にばかり目を向けるのではなく、
そのお店が「強い意志」を持ち、「市民が応援したくなる」お店であるかということ。
そういったお店が、未来につながっていくということでした。
基調講演のあとは、こととば那珂川のこれまでの活動報告を行いました。
この一年間で取り組んできた「きっかけづくり」「情報収集・発信」「居場所づくり」
「体験づくり」「プラットホームづくり」といった取り組みを紹介し、
そしてこれからの活動につなげていくためのビジョンなどについてお話ししました。
ワークショップや参加型のイベントを通して、
そこに参加された方からの「こんな“バ”がほしい」という生の声から
また新しいプロジェクトが発足したり、
那珂川町ならではの強みを活かしたアイデア満載の企画など
様々なきっかけづくりをしてきました。
さらに今年の5月からは、博多南駅前ビル2階にに“こととばのば”というまちの交流ステーションを設け、
様々な可能性をもつ“バ”として広く提供しています。
クロストークでは、こととば那珂川の福田忠昭氏をモデレーターに、
基調講演に引き続き木藤亮太氏、
そしてNPO法人ミディエイドの濱中美紀氏、napsacの諫山直矢氏を迎え、
お話を伺いました。
それぞれの自己紹介と博多南駅前ビルのこれまでのイメージから始まり、
子育て世代とその子どもたちが人口の大半を占める
ベッドタウンとしての那珂川町について、
また、住む場所・働く場所・居場所としての那珂川町について、
熱い想いを聞くことができました。
もうすぐ市になる那珂川町で、
町のみんなを巻き込んだ、シビックプライドを高めるコミュニティ拠点づくり。
子育て世代の多い町での、子どもたちやその周囲の環境、
そして居場所づくりを進めていくことで、シビックプライドを形成し、
それがどんどん次世代へ受け継がれていくようなまちづくりを模索しています。
まちづくりに関わる「プラットホーム」と「コミュニティ」をどのように繋いでいくかもひとつの課題であり、
応援の連鎖が続いていくことが未来の那珂川町にとって
なにより大切なことなのかもしれません。
最後の質疑応答では、参加者のみなさんからの熱い想いを聞くこともできました。
それぞれの情報収集力や発信力、
そしてなによりみなさんの那珂川愛を感じることのできる1日でした。
こととばサミット終了後、
博多南駅前ビル屋上ガーデンにてアフターパーティを行いました。
博多南ナチュラルビアガーデンのプレオープンも兼ねていたのですが、
那珂川町のこだわり食材をつかった美味しいお料理とドリンクで、
さらに盛り上がっていました!